2011年04月13日
【法人保険 / 保険税制】見直される生命保険のチカラ・・・
こんばんは。2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生しました。
とてつもない被害を我が国にもたらしました。
震災後、初めてブログを書きます。
弊社のメルマガも今週号から通常のメルマガに戻ります。
3月11日、地震が発生した時間、僕は竹本と一緒にお客様先にいました。
ゆっくりとした横揺れを感じました。
最初は小さな揺れだったので、自分が疲れているのかと思いました。
今になって思うと揺れはわずかな時間だったようにも思いますが、その時はゆっくりの揺れが長く続いたように感じました。
時々ある小さな地震だと思い、テーブルの下に隠れようとする竹本を見て少し可笑しく思ってしまいました。その数時間後、笑えるような事態ではないことに気が付くのですが…。
弊社コンサルタントの行天は、その日、東京にいました。
お客様と会うためですが、アポイントの時間の直前に地震が起こったようです。
とんでもない状況の中、少し事態が落ち着いた午後16時過ぎ、アポイントの時間は1時間以上過ぎていたようですが、とりあえずお客様先に向かったそうです。
ガラスや調度品が割れ、ところどころ壁が崩れたビルの中で、お客様にお会いできたそうです。
恐るべしコンサルタント魂。お客様も行天が来たことにビックリされたようです。
幸いにも弊社関係者や弊社のお客様で直接被害に遭われた方はいませんでした。
しかしながら、事業には早くも大きな影響が出始めているお客様もいらっしゃいます。
いち早く当面の資材は押さえたお客様もいらっしゃいますが、継続的かつ安定的な供給が見込めないため、本質的な改善にはなっていないようです。
こんな中、お客様のお話しを伺っていると、震災の教訓を踏まえ、自社のリスクヘッジに動く方も出てきています。
あるお客様は、新たに倉庫を購入又は建設を検討されています。原材料を保管する倉庫だそうです。
そのお客様は、原材料を東北で調達しており、購入した原材料は東北で倉庫を借りて保管していたそうです。同業者も同じような対応をしていた会社が多かったようです。
それが津波により倉庫もろとも流されてしまったそうです。
同業他社も含めてその原材料が流されてしまい、しばらく東北からの調達は難しいと考えられ、他の生産地からの仕入れを検討しているそうです。他の生産地のその原材料が、もともと高かったようですが、震災後は倍以上の値段に跳ね上がっていてそれも頭痛の種なのだそうです。
そのお客様は、今回の震災で、やはりある程度は自前で原材料を保管しておくことの重要性を痛感したそうです。
ということで、倉庫の購入または建設を検討しています。
単に倉庫を買うということだけではなく、関連会社も含めたグループの物流の中心として使っていこうという発想のようです。
リスクヘッジのため、本社とは離れた場所で交通の便の良いところに倉庫を構えたいそうです。
別のあるお客様は地盤を削り取って行う、ある新規投資をご検討でしたが、震災の後、大きくプランニングを変更されました。
新規投資は大きな地形変化を伴うため、想定外の大雨が降ったときに近隣住宅に被害が出る恐れがあるとのこと。
その地域の過去のデータから最も激しい大雨がどれくらいのものかを推定し、その推定値を少し超えるくらいの大雨が降ったとしても近隣住宅に迷惑を掛けないという対策を新規投資の中に盛り込みました。
余分な工事が発生するため、当初計画の予算よりも大きな工事費になりますが、必要不可欠な対策なのだそうです。
震災後、リスク管理に対する考え方が変わった方が多いと感じられます。
いままでは「万が一」は想定しても、基本的には「万が一」は起こらないので、「ある程度の備え」で十分だという考え方が中心だったと思われます。
震災後、「万が一」はかなり高い確率で起こりうることで、そのリスクの大分をカバーできる、あるいはフルカバーできる備えをしておく必要があるという考え方や、できるだけリスクを分散させて、リスクの一つが実現した場合に全体に与える影響を小さくしておくという考え方が、多くの人の中で少しずつ大きくなっていると感じています。
このような企業のリスクヘッジで我々がお手伝いできることとなると、やはり生命保険です。
生命保険は、もちろん被保険者が亡くなれば大きな保障が「現金」で支払われます。
被保険者が亡くならなくても、保険契約を解約することにより解約返戻金が「現金」で支払われます。
保険料の全部または一部が損金として処理できるものであれば、保険契約を解約することにより繰り延べた過去の利益を実現させることになります。
重要なポイントは、「現金」で支払われるということです。
会社が利益を出すと、その利益は利益剰余金という格好で貸借対照表の純資産の部に表示されます。
利益が出続けると、利益剰余金がどんどん増えていきます。
自己資本比率は高まり、表面上は良い会社になっていきます。
しかし本当にそうでしょうか。
皆さんの会社は、利益剰余金と同額の現預金がありますか?
ないと思います。
利益剰余金が現預金のまま残らず、土地や建物、減価償却資産に変わっているからです。
棚卸在庫が多く計上されていることもあるでしょう。
商品は売ったが回収ができておらず、売掛金で残っていることもあるでしょう。
会社で株式や投資信託を購入し、大きく値下がりし、そのまま保有しているということもあるでしょう。
日本のどこに会社があっても地震のリスクから逃れることはできません。
今回は津波で建物や減価償却資産は流されてしまいました。
仕入れておいた棚卸資産は売り物にならないことも多いようです。
売掛金があっても、取引先が機能停止してしまえば、回収はできません。
利益剰余金が姿を変えた多くの事業用資産は、今回のような災害の時にはまったく役に立ちません。
ところが、負債はそのまま残ります。
国レベルでの法的な救済措置でもない限り、負債はそのまま残り、返済義務が生じます。
資産はなくなるのに、負債はそのまま…。
負債は現金で払わなければならない。
考えると恐ろしくなりませんか?
生命保険はまさにこの不安を軽くするツールなのです。
死亡保険金でも解約返戻金でも「現金」が返ってきます。
他に「現金」が返ってくるものはありません。
生命保険の持つチカラが見直されるべき時がきたと感じています。
企業の経営を安定させるツールとして、生命保険を大いに活用することを考えてみてはいかがでしょうか。
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