2013年11月28日
贈与と売買のご検討を!
こんにちは(^O^)/寒くなりましたね。
今日、今から富山へ移動します。
日本海側は風が強いみたいです。無事たどりつければよいのですが…。
さて、11月も終わりです。
この時期になってくると、お客様との打ち合わせでも今年の贈与など今年中にやっておくべき事項の最終確認を行うようになります。
今年、オーナー経営者が優先して検討すべき事項は、自社株式の贈与又は売買です。
贈与や売買で、次世代に株式を移転することを優先します。
理由は、類似株価です。
事業承継対策を必要とする多くの会社で、自社株式の相続税評価を行う際に類似業種比準価額を選択するかその影響を受けます。
類似業種比準価額は、自社の同業他社の株価を基礎として、自社の価値を見積もるという算式により算定されます。
この同業他社の株価、すなわち類似株価については、国税庁がインターネットで公開しています。
類似株価は、1月から12月までの推移が公開されます。
自社と比較すべき類似株価は自ずと決まります。
例えば、12月に贈与をすると、12月の類似株価と11月の類似株価と10月の類似株価を確認します。
これに加えて、前年1年間の平均株価を確認します。
贈与を行った当月と前月と前々月の株価、そして前年1年間の平均株価、この4つの株価のうち、最も低い株価を、有利選択して、計算基礎の株価とすることができます。
日経平均の本日終値は15,727円です。
去年は、なかなか1万円を回復できない状況が続いていました。
それが、昨年の総選挙をきっかけとして、今年年初から株式相場が回復してきました。
今年の類似業種比準株価は、平成24年の平均株価が選択できます。
多くの業種で、類似株価は前年1年間の平均株価が最も低いという状況です。
これが、来年に入って類似業種比準株価を算定するときには、前年1年間の平均株価は平成25年の平均株価となります。
来年になれば、自社の他の条件が同じであれば、自社の類似業種比準株価は必ず上昇します。
上昇率は、50%程度の上昇も想定できる場合があります。
贈与を行う場合には、贈与税の基礎控除額と贈与税率を加味して、どの程度の規模でどの財産を贈与するかを決めることが多いかと思います。
自社株の移動の必要性がある方で、他の財産の移動も併せて検討しているという場合には、今年は自社株式を優先したほうが良いでしょう。
同族間で売買を行う場合には、売買取引を年内に終了しておくほうが良いでしょう。
来年になって、来年の類似業種比準価額が算定できるようになるのは、4月や5月に入ってからです。
今年の株価を参考にして、来年1月~3月の間に売買取引を行うということは、取引価額と時価の差が大きくなりすぎるというリスクがあります。
今年のうちに、より低い評価額が算定できる間に、より安全に取引を実行したほうが良いでしょう。
タイミングを逃さない取引の検討ができると良いですね(^∇^)
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