コラム Column

2011年03月10日

銀行に騙される…みたいな…

こんにちは(^O^)/
ある上場企業の経営者とお会いしてきました。
定例でお会いしているお客様ですが、今日は珍しく話が脱線し、面白いお話しを聞くことができました。

そのお客様によると、サラリーマンの人生は「運」で決まるとのこと。
というと、流れに身を任せるしかなさそうですが、「運を呼び込む」という考え方が重要なのだそうです。
サラリーマンが「運を呼び込む」には、
①自身のたゆまぬ努力
②ゴマすり
③健康
が必要とのこと。

どこかで聞いたことがあるような話です。
でも、僕は、上場会社の経営者である今のそのお客様のことしか知りませんので、「自身のたゆまぬ努力」が一番目に出てきたことや、「ゴマすり」を挙げたことに新鮮な驚きを感じました。
経営者が雑談の中で話す本音は勉強になります。


さて、今朝、ある非上場会社の経営者の事業承継(株式の承継)からご相談をいただき、お話しをしてきました。
都銀から、持株会社を設立して、その持株会社で株式を買い集め、分散した株式を整理する提案がなされていました。
ご相談の内容は、この複数の都銀からなされている提案が最善の選択肢なのかという内容でした。

ご希望は、できるだけお金を使わず、税コストも抑えたいというものでした。

都銀の提案は持株会社で株式を買い集める内容です。
この通り進めると、5~6億円の資金が必要です。
資金は都銀が融資するというスキームになっています。

ところが、個人株主同士で株式の整理を進めると、1億円ほどの資金があれば、お客様が希望されている株式整理が終了するのです。
既存株主もそれで満足するようです。

お客様にご説明すると、大変驚かれた様子。
こんな説明は初めて聞いたとのこと。

持株会社を利用する手法が適している方もいます。
しかしながら、持株会社を検討する前に、個人間で株式整理を図るなど王道の対策を検討すべきです。
都銀からの提案は、このあたりが抜け落ちています。
融資が目的になっているためです。
提案の結果、融資がなされる対策を優先的に提案しているのです。

お客様の多くは、金融機関からの提案を信用します。
その方法が最良の選択肢と思い込んでしまいます。普通の感覚だと思います。
ですが、会社経営者や資産家は、より多くの選択肢を模索する努力を、事業承継や相続対策についても怠ってはいけないのです。
本業のことを考えるときにそうであるように…。

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