コラム Column

2010年03月25日

改めて遺言の重要性を噛みしめる…

こんにちは(^O^)/
四国は雨が続いています。
今、瀬戸大橋を渡って移動中ですが、岡山側の空が若干明るいです。そろそろ雨も上がるのでしょうか?

さて、今回は縁起でもない話なのですが、やはり例年通り2月から3月にかけて相続の案件が多く発生しました。
こんななか、僕たちが相続対策のお手伝いをして、遺言書を書いてもらったお客様の相続が発生しました。
先代が、事業継続を最優先に考え作成した遺言書どおり遺産整理が進むことになりました。

相続人は、遺産分割協議で時間を消費することはありません。遺産分割協議でよくある無益な争いも発生しません。
金融機関の手続きや不動産の相続登記は、遺言執行者に指定された相続人が粛々と進めていっています。

一方で、相続対策を何も実行せずにお亡くなりになった経営者もいます。
相続人が多いのですが、遺産分割協議は争いなく進むのでしょうか。後継者が自社株式を集中的に引き継げるようになるのでしょうか。
名義株はうまく処理できるのでしょうか。
遺言がなく遺言執行者が決定されていない場合、預貯金を引き出すといった金融機関手続きだけで一苦労です。

遺言には、代表的なものとして、
自筆証書遺言
公正証書遺言
秘密証書遺言
があります。

よく利用されるのは、自筆証書遺言と公正証書遺言です。
お客様の多くは、自筆証書遺言を書きたがります。費用がかかりませんし、内容を秘密にできるからです。
しかしながら、僕たちは公正証書遺言を強くお勧めしています。
検認手続が必要ないからです。

遺言を作るとき、遺言者は様々な精神的障害を乗り越えて、遺言を作成します。
遺言者は大仕事をした気分になりますが、その遺言が本当の力を発揮するのは遺言者が亡くなった後です。亡くなった後、検認手続を経なければ効力が発生しないのが「自筆証書遺言」、検認手続といった面倒な手続きを経なくても効力を発生するのが「公正証書遺言」です。
実際に相続を経験すると、単なる手続き上の問題だけではなく、自筆証書遺言よりも公正証書遺言のほうが相続を円滑に進める力は圧倒的に強いと感じます。
「公正証書」という言葉に、相続人は圧倒されるのでしょうか…。

短期間のうちに数件のお客様の相続を経験し、遺言がある場合とない場合の違いを強く実感できました。
法人オーナーファミリーの場合は、遺言は必須と言い切ることができます。
企業存続を確実にするために、遺言の作成を真剣に考えてみてはいかがでしょうか。

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