2011年06月23日
初めてのマンション購入
こんにちは(^O^)/いや~、暑くなってきましたね
被災地は大丈夫でしょうか。
寒いのも困りますが、暑いのもきついのだろうと思います。
特に梅雨の季節は、衛生面も気になるところです。
こんな中、興味深い記事を見つけました。
日経マネーで連載中の「1度きりのことだから 12ヶ月で学ぶ初めてのマンション購入」という記事です。
長嶋修さんという不動産コンサルタントの方が執筆されています。
2011年1月号から連載がスタートしています。
タイトルに「マンション購入」とあるので、マンション購入を考えている人のための記事のように思えますが、そうではありません。
マンションを含めた自宅購入を考える人はもちろん、既に家を買ってしまった人、不動産投資を検討している人、既に不動産で収入を得ている人など不動産に関係する人すべてに参考になる記事です。
この記事を読んでいると、環境の変化により、不動産の価値基準自体が大きく変動することがわかります。
今まで不動産の取引価額を構成する要素ではなかったことが、今後は不動産の取引価額を構成する要素になり、不動産価額に影響を与えることが分かります。
例えば、第2回は「省エネ性能など『新常識』に備えよ」というタイトルですが、中古マンション価額を構成する要素として、住宅に関する「新常識」が台頭してくることを踏まえなければならないという内容です。
国土交通省は、2020年をメドに、全ての住宅売買時に省エネ性能の表示を義務化しようと考えているそうです。省エネ性能の高い住宅を購入する人に融資金利や期間、税制面で優遇を与えることが予測されます。
そして、長嶋氏は、このことは、未来の中古住宅市場において省エネ性能によって資産価値が変動することを意味しているが、現時点ではマンション価額には織り込まれていないと説明しています。
今回の大震災も不動産の資産価値の今後を考えるうえで重要な事象となりそうです。
国土交通省が3月17日に公示地価を公表しましたが、被災地はもちろんのこと、多少でも影響を受けた地域では評価は白紙状態です。
第6回は「震災で変わる住宅の評価基準」というタイトルです。
実にタイムリーな記事です。
長嶋氏は、「不動産の資産価値、つまり売買価格には以下の項目は基本的に織り込まれていない。『活断層』『地盤強度』『土地高低差』『液状化可能性』『建物の耐震性』『自治体の防災意識』『地域コミュニティーの成熟度』などだ。」と説明しています。
言われてみると全くそのとおりです。
米国などの場合は、活断層から150mや400m離れないと建築物を建てられないのだそうです(基準は州により異なるそうです)。
地盤が強いところに家を建てるのはセオリーですが、日本では高度経済成長と人口増加、市街地の無秩序な拡大で、どこにも既に住宅が広がっているとのこと。
他国に比べ大幅に遅れている災害に備えた指標の整備と資産価格との連動がこれから加速するだろう。そして、「ブランド立地」や不動産会社の「ブランド価値」など、住宅の本質的な価値に直接関係のない幻想は霧散するだろうと予測しています。
このような情報や考え方は、マンション購入希望者だけでなく、不動産に関係するすべての人が持っておいて良い基本情報です。
機会があれば、連載記事に一度目を通されることをお勧めします。