2021年02月11日
【M&A経験者が語る】経営者と従業員の関係について
先日、弊社主催でM&Aセミナーを開催しました。
タイトルは、「息子に事業を引き継がせたくなかった二代目社長が、M&Aで第三者に事業を引き継いだ話」ということで、実際にM&Aで事業を譲渡された社長にご登壇いただき、その体験談をお聞かせいただきました。
どのお話も大変興味深い内容で、とても勉強になりましたが、特に印象深かったお話を紹介させて頂きます。
社長は社長の父上から事業を承継された2代目社長でした。社長には優秀な息子がいます。
それでも、なぜM&Aを選択されたのか?という理由に関わる部分です。
社長は、父上から事業を引き継がれたのですが、最も苦労したのは従業員(組織づくり)だったとのことです。
他の会社でもよく耳にしますが、経営者が代替わりすると、古参の社員の扱いがとても難しいことがあります。新社長からすると、年齢が上の場合も多く、そのような方に対して「やり方をこう変えてくれ」と言わなければならないわけです。
結果、古参の社員は辞めていき、新社長が自分で雇った社員に入れ替わっていき、組織ができていく、ということが多々あります。
今回お話いただいた社長も同様の経験をされており、ご自身の息子には同じ思いをさせたくないと考えられ、M&Aを決心されています。
この会社の事業は順調で、もっと社員が採用できれば、もっともっと伸ばせる余力があると社長は考えていましたが、一方で、地方の中小零細企業にはなかなか優秀な人が入ってこないという辛さがありました。
ただでさえ、採用することが難しい現状なのに、息子に事業承継し、息子が自分の組織を作っていくことはとてつもない苦労を伴うか、あるいは、成し得ないことではないかと考えておられました。
会社は人が集まってできており、利益をもたらすのも社員であり、問題を起こすのも社員です。
経営者と社員の関係とは、日常的に経営者の悩みになっているばかりでなく、事業承継においても大変重要なテーマになるのだということを再確認しました。
もし、こちらのセミナーを見逃した方は4月に録画配信を行いますので、是非ご参加をご検討ください。
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最後までご一読いただき、ありがとうございました。