コラム Column

2018年10月26日

キャッシュフロー計算書

黒字倒産とは損益計算書が黒字であっても、会社の資金繰りが厳しくなり資金不足で会社が倒産することです。利益は大事ですが、キャッシュは最も大事だといえます。

よくお仕事で財務資料を依頼すると、決算書・申告書を頂きます。ご存知の通り、決算書には利益が計上されていますが、資金の動きについては記載されていません。

前年度からの増加額や減少額はわかっても、増減の内訳についてはわからないようになっています。売上を計上して回収した資金は何に費やし投資をして、最後に手元に残っている資金はどのようになっているのかが中々つかみづらいのです。

そこで、資金の動きを確認するために決算書の損益計算書と貸借対照表を用いて、キャッシュフロー計算書といわれるものを作成します。キャッシュフロー計算書を作成すると資金の動きが明確になり、適切な対策も講じやすくなるからです。

キャッシュフロー計算書では、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの区分に分かれています。

営業キャッシュフローは、会社の日常的な営業活動から獲得したキャッシュの流れを示しています。本業で獲得するキャッシュなので、最も大切な動きになります。

投資キャッシュフローは、会社の設備投資に関するキャッシュの動きがあらわれます。営業活動から得られたキャッシュのうち、本業で必要となる設備投資にどの程度資金を投じているかがわかります。

上記の二つのキャッシュフローを足し合わせて算出されるキャッシュフローがフリーキャッシュフローとなります。本業で獲得したキャッシュから事業投資を行った残りのキャッシュとなります。この中から借入金の返済を行ったり、場合によっては資金調達などを行っていきますが、その流れが財務キャッシュフローとなります。

このようなキャッシュフロー計算書を整理すると、会社がどのように資金を獲得して支出を行っているのかが明確になってきます。そのような現状を分析したうえで、適切な対策を行うことが会社の財務戦略にとっても必要になると思います。

ぜひ、一度整理してみることをお勧めします。







最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。

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