2020年06月01日
新型コロナショック‼ 始まった航空会社の経営破綻、オペレーティングリースへの影響は⁉④
LATAM航空
5月連休明けから様々な航空会社の大規模リストラやタイ航空の経営破綻が報じられるなか、5月26日にLATAM航空の経営破綻が報じられました。
LATAM航空向けのオペレーティングリース案件が複数のリース会社で組成に向けて、投資家を募集中でした。
LATAM航空は、チリに本社を置く中南最大手の航空会社です。LATAM航空は、チリ最大手のラン航空とブラジル最大手のTAM航空の合併によりできた航空会社グループです。
昨年は、墜落事故を起こしたボーイング737MAXの運航停止が航空会社の業績に与える影響が懸念されました。しかし、米航空大手4社は、好業績を維持。
中間所得層が増え、観光地も多い中南米の航空市場は成長性が大きいと期待され、エアバスは、中南米の航空市場が今後20年で倍増するという予測を発表していました。業績好調の米航空会社は、競い合うように南米の航空会社と提携を模索。
昨年末には、デルタ航空がLATAM空港の株式20%を取得したことが報道されました。この提携により将来的には、両社から世界435都市への旅行の選択肢が提供されるはずでした。
ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で中南米の国際線は壊滅状態となり、5月10日の中南米2位のコロンビアのアビアンカ航空に続き、域内最大手のLATAM航空も米連邦破産法11条の適用申請となりました。
LATAM航空は、連邦破産法11条の適用申請は清算手続きではなく、債務負担を軽減して再建を進めるための手続きで、他国の破産法とは性質が違うと強調しているそうです。新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限が業況悪化の原因で、「コロナ後」の将来に向けた改革に注力するとのこと。
LATAM航空はそれで良いと思いますが、債権者側はたまったものではありません。
募集中のオペレーティングリースは、即時に販売停止。すでに出資してしまった投資家もいるのでしょう。
アフターコロナのオペレーティングリース投資検討には、パンデミックリスクという新たなリスクが加わります。
オペレーティングリースのマーケット環境が大きく変化する兆しを感じずにはいられません。
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新型コロナショック‼ 始まった航空会社の経営破綻、オペレーティングリースへの影響は⁉①
新型コロナショック‼ 始まった航空会社の経営破綻、オペレーティングリースへの影響は⁉②