2013年05月09日
【法人保険 / 保険税制】外貨建て生命保険にチャレンジ その2
こんばんは(^O^)/本日、5月9日の日経新聞に、「薬ネット販売 国が容認」という記事が掲載されていました。
記事によると、厚生労働省は一般用医薬品のインターネットでの販売を巡り、副作用の恐れがある薬も含め全種類を認める方向で最終調整に入ったそうです。
新しい販売ルールにはある程度の規制も設けられるようですが、一般用医薬品のインターネット販売が全面的に解禁になれば、医薬品販売ビジネスの環境が大きく変わることが予想されます。
週刊ダイヤモンド2013年5月13日号の特集は、「仕事消失時代に生き残るビジネスマン」です。
この特集の中で、ITの進化により、淘汰が進みそうな業種として薬剤師が挙げられています。
一足先にネット販売を開始した企業では、新たな仕組みづくりにより、少人数の薬剤師で安全性を確保してネット販売を行う体制を、すでに構築できたようです。
環境変化により、ビジネスのスタイルを変えていく必要があることを強く感じます。
驚くほどのテクノロジーの進化のスピードが、環境の変化をさらに速く、そして大きなものにします。
変なコダワリを持たずに、新しい付加価値を生み出すことにチャレンジしていきたいものです。
さて、前回、外貨建て生命保険の利用のアイデアを書いてみたところ、意外と多くの反響をいただきました。
ということで、今回は、外貨建て生命保険の利用法第二弾です。
前回は、個人資産のポートフォリオの一部として、外貨建て資産を検討する場合に、外貨建て生命保険を利用してみるという考え方をご紹介しました。
必要なのですが、万が一に備えるという性格の生命保険を活用して、外貨建て資産をポートフォリオに組み込んでいこうという考え方です。
今回は、法人での外貨建て生命保険の活用を考えてみたいと思います。
法人での生命保険活用のキモは、やはり、「保険料を損金処理できる」ということです。
従って、保険料を損金処理できる保険商品を選択します。
現在、国内で販売されている外貨建て生命保険のなかで、保険料の一部又は全部を損金処理できる保険商品は、「外貨建て養老保険」です。
養老保険は、法人の役員や従業員の大多数を被保険者の対象とする福利厚生目的の契約であれば、その保険料の半分を損金として処理することができます。
これは、外貨建て養老保険でも同じです。
この契約形態を利用すると、損金を利用して外貨建て資産を増やしていくことができます。
当然、解約あるいは満期時は、解約返戻金あるいは満期金の一部が益金計上され、法人税課税の対象になります。解約返戻金の一部が益金となるのは、円建て養老保険でも同じですね。
利益の繰延(節税)を主に考えると、円建て養老保険の方が良いのかも知れません。
しかしながら、法人に余剰資金があり、その運用を考えていて、ポートフォリオの一部を外貨建て資産としたい場合などには、損金を利用して外貨建て資産を作ることができる養老保険はお勧めです。
為替リスクがありますが、純粋な外貨建て資産作りと考えると、税効果分(約17.5%)は、保険料支払い時より円高が進んでも吸収できるとも考えられます。
別の方法で、養老保険の契約形態を工夫することで、保険料の経理処理を全額損金とする方法もあります。
こちらの方法は、養老保険の満期金の受取人が被保険者個人になります。
法人で保険料を支払い、被保険者個人が満期金を受け取るスキームです。
このスキームで外貨建て養老保険を利用すると、法人の損金で個人の外貨建て資産を作ることができます。
オーナー経営者が、個人ポートフォリオの外貨建て資産の比率を上げたい場合、有効な選択肢です。
このスキームは、契約形態の特殊性、保険料の経理処理の考え方、被保険者個人の課税上の問題点など、留意すべき点が多くあるスキームです。
誰にでもお勧めできるスキームではありませんが、十分に検討したうえで、リスクテイクできる方にはお勧めです。
契約主体を個人としても法人としても、生命保険契約は長期に亘ることが一般的です。
長期間の投資となることが、投資リスク(為替リスク)を軽減します。
相場が大きく動いていると、乗り遅れるのではないかと焦ってしまいがちですが、外貨建て生命保険はそういう焦りを強制排除してくれる良い商品です。
超長期投資を大前提として、外貨建て生命保険活用の検討をしてみはいかがでしょうか(^_^)v