2009年01月14日
京品実業
おはようございます(^O^)/ちょっと前、2008年12月8日号の日経ビジネスにおもしろい記事が掲載されていました。
ご紹介しないなと思いつつ、流れていました。
日経ビジネスに「敗軍の将、兵を語る」というコーナーがあります。
その名のとおりの内容です。
2008年12月8日号の「敗軍の将、兵を語る」は、京品実業代表清算人小林誠氏が書いた記事です。
タイトルはずばり『ホテル廃業、私のせいじゃない』です。
京品実業、ご存知の方も多いでしょう。
11月だったでしょうか、ガイアの夜明けにも取り上げられ、有名になりました。同時期にテレビやインターネットのニュース記事なんかでかなり取り上げられてましたね。
京品実業は、東京・品川駅前で「京品ホテル」を長年経営していました。
長年の経営のなかで膨れ上がった借金を返済するためホテルの土地建物を売却、ホテルは廃業という選択を、オーナー一族で経営者である小林氏はしました。
ところが、従業員がこれに反発。
2008年10月20日付で従業員は解雇されましたが、組合を組織し抵抗。
自主的に営業を続けているとのこと。
団交の場にマスコミが入ったことで、団交の場面がテレビなんかで流され、世間の耳目を集めることになりました。
京品ホテルの売却先が、火中のリーマンブラザーズの子会社であったこともマスコミの興味を引いたのでしょう。
リーマン子会社は、すぐに別会社へ転売する予定だっだようです。
売却先がリーマン子会社だったことが従業員にも知れ、さらにヒートアップしたようです。
話しがそれますが、記事によると、不動産売却は水面下で進めていたようなのですが、消防署員が防火設備の点検にやってきた時に「今度オーナーが代わるんだってね」と言ったその会話で、従業員が小林氏の動きを察知したようです。
情報ってどこから漏れるか分かりませんね。
僕たちも、通常の業務はもちろんですが、M&Aなんかをお手伝いするときには、情報管理は本当に気を付けないといけないなと思いました。
話しを元に戻します。
京品実業が話題になった2008年10月~11月当時、報道の内容は、「金融危機の影響がこんな風にあらわれて従業員が迷惑を被っている」とか、「オーナー経営者の無責任経営により、従業員がひどい目にあっているが、こんなに頑張っている」とか、オーナーと従業員の対立、従業員の頑張りを中心に、従業員目線でのものが多かったように思います。
日経ビジネス2008年12月8日号の「敗軍の将、兵を語る」は、オーナー経営者小林氏の言い分です。
その内容がすべて受け入れられるものかどうかは別にして、様々な背景も垣間見ることができ、マスコミの報道では分からなかった情報も見えてきます。
本当は、記事全文をご紹介できれば良いのですが、残念ながらそれはできません。
何が言いたいかというと、「両方の意見を聞かなければ、真実には近づけない」ということです。
立場が違えば、考え方は違います。
当事者それぞれの考え方を聞いてみると、それぞれの立場でそれなりの言い分があるものです。
一方の言い分だけ、あるいは一部の意見だけ聞いていると偏った判断をしてしまうことになります。
この記事で再確認しました。
京品実業に興味のある方は、「京品実業」で検索をかけてみると、2008年10月当時の記事を中心にヒットすると思います。
また、京浜ホテルの従業員が自主営業しているようですが、そのスタッフによるブログも開設されています。
興味のある方はどうぞ。
京品ホテル、自主営業中!