2008年10月25日
異常事態
異常事態です(-“-;A本日の日経新聞は、多くのスペースを割いて、市場の異常事態を伝えています。
今週初めには、かなりの割合で東証上場銘柄のPBRが1倍を下回っていました。
配当利回りも急上昇していました。
そして、昨日の急落。
日経新聞記事によると、東証1部の予想配当利回りは2.77%で、1974年10月以来の高水準。PBRは0.89倍で、東証1部全体の約8割の銘柄が1倍割れとのこと。
円高が急激に進んでいることから、記事では、PBR1倍割れの主要輸出企業が紹介されています。
シャープ0.56倍、ソニー0.57倍、日産自動車0.56倍…。衝撃的な数字です。
PBR1倍以下の条件設定でスクリーニングをかけてみると、ホントにほとんどの銘柄が引っかかってきます。
中でも建設関連企業のPBRの低さは際立ちます。
ためしに、PBR1.1倍以上かつPBRの高い順でスクリーニングをかけてみると、面白い結果がでます。
意外と社歴の浅い会社が上位に出てきます。IT系なんかもその中に含まれます。
PBR1倍割れの優良銘柄が、どれだけお買い得かよく分かります。
さらに本日の日経新聞記事によると、生命保険会社各社の含み益がなくなったか含み損に転じたそうです。
記事では、生保の財務格付けに注意したほうが良いとされていますが、本当に気になる方は、各保険会社のディスクロージャー資料を数期分見てみると良いでしょう。
企業は突き詰めたところ入りと出です。保険会社でも同じです。
保険料収入が入りで、保険金支払いや解約返戻金支払いなどが出です。当然、入りのほうが大きい方が良いに決まっています。この関係が逆転している会社は要注意です。
そして、保険会社は将来払う保険金のために、責任準備金を積み立てなければなりません。契約が増えれば、責任準備金の繰り入れが発生します。保険金を支払ったり契約が減れば、責任準備金を取り崩します。
つまり、責任準備金繰入額がプラスになっていれば、契約が増えてるか、きちんと継続されているかです。責任準備金がマイナスになっていれば、契約が減っているということです。おそらく解約が急増していることが原因です。保険会社の体力を奪います。要注意です。
ディスクロージャー資料では、資産運用状況も把握することができます。
外貨建て運用をどの程度しているか、投資対象はなにかなどを確認することができます。
株価が下がるのは良いことではありません。
年金もその3割は日本株で運用されているとのこと。日本株が下がるということは、みんなの年金資産が失われるのです。
まぁ、でも下がってしまったのは事実なので、現状で前向きな考え方をするしかありません。
ということで、個人的には優良銘柄の買い時が来たと思っています。